• TWSC実行委員
    • 洋酒・焼酎審査員

    004 中居 靖行 2022-09-26

    ミニチュアボトルコレクター/ウイスキー文化研究所代表世話人/ウイスキーコニサー資格認定制度・審査員

    定番品だけでなく限定品の出品により、アーカイブ機能も備えたコンペティションに

    中居靖行さんは、ミニチュアボトルを収集して48年になるという世界でも指折りのミニチュアボトルコレクター。1万本を超えるボトルを集める中で、国内外のコレクターに幅広いネットワークを持つ。ウイスキー文化研究所では代表世話人として、2019年の初回からTWSCに実行委員・審査員として携わるほか、資格認定試験などのサポートを行っている。
    ――― TWSC2022の一次審査の感想をお聞かせください。

    「TWSCも4回目を迎え、ノウハウが蓄積され、運営も改良されていると感じています。新型コロナウイルスの蔓延によりリモート審査になりましたが、自宅で落ち着いた環境でじっくり審査を行い、安定した評価も実現できていると思います。2022年からは、審査員に、審査したボトルの銘柄だけでなく、同じボトルを担当した他審査員の点数のフィードバックが始まり、様々な視点を知れることになったのも、よりよい改善点ですね。
    一方で、会場に全国のプロの方が一堂に会し、親交を深める機会にも期待したいです。そこでの交流が、お酒業界の発展につながると思います」

    ――― TWSC 2022では、希少なボトルの出品もありました。出品アイテムついてはどう思われますか?

    「出品されているボトルは、市場で容易に手に入れられるボトルから、入手が困難なボトルまであるので、定番品と限定品など、より細やかに賞を設けることも必要かもしれません。コレクターの目線で見ると、コンペティションはアーカイブ的機能もあるので、限定品も積極的に出品して欲しいと思います」

    ――― TWSCの国内外での知名度はいかがでしょうか?

    「親交のある海外のコレクターにはTWSCが十分に浸透していないと感じるので、英語など多言語での発信ができると良いのではないでしょうか。また、World Whiskies Awards(WWA)は、お酒だけではなく、酒販店やアンバサダーのための賞があり、賞が話題になりコンペティションを知るきっかけとなっているので、特別賞を充実させるのも一案です。
    世界には、まだ日本では知られていないスピリッツもあるので、そういったスピリッツを広める役割もTWSCに担って欲しい。そのためにも、TWSCの知名度を世界的に上げていく必要があります。
    3月に高田馬場で開催されたウイスキーフェスティバル2022 in Tokyoでは、TWSCのブースを担当し来場者とお話しましたが、その中でもTWSCを知らない方が少なからずいらっしゃいました。ただ、受賞ボトルを無料試飲して頂くと、「美味しい!」とテンションが高まり、受賞結果は間違いないと再認識することができました。今後、知名度が上がり出品数が増えれば、さらに良いコンペティションになると確信しています」

    文=馬越ありさ

    中居  靖行

    PROFILE

    1963年生まれ。ミニチュアボトルコレクション歴48年。世界中を回り、ウイスキーをはじめとするお酒のミニチュアボトルを収集している。コレクションはシングルモルトを中心に、稀少なボトルも含まれており、その数は1万本以上にのぼる。国内外のコレクター仲間とも交流をもつ。ウイスキー文化研究所の代表世話人として、資格認定試験やイベントなどのサポートを行っている。

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