• TWSC実行委員
    • 洋酒・焼酎審査員

    005 原田 邦博 2022-09-28

    バー愛好家(自由業)

    焼酎が世界的に評価されるよう、TWSCが後押しできれば

    原田邦博さんは、ウイスキー愛好家として主に特級ウイスキーを追い求め、30年近く全国の酒店を巡ってきた。500本以上のボトルを集める中で、バー巡りでも47都道府県を制覇。TWSCには、初回の2019年から実行委員・審査員として参加し、全国から審査員候補を推薦した。
    ――― 2022年の一次審査の感想をお聞かせください。

    「リモート審査は、今回で3回目となりました。私は洋酒5フライト・焼酎4フライトを担当しましたが、洋酒には台湾やアジアのウイスキーが含まれており、金賞以上の受賞を予期させるアイテムも数点ありました。焼酎は点数のバラつきは小さかったのですが、「その他」というカテゴリーには、言われなければ焼酎とは分からない、ユニークな味わいの製品もありました。
    一次審査の結果を見ると、洋酒部門は年々審査の精度が高くなっていると感じます。特にウイスキーについては、ほぼ評価の基準が確立したと言えるのではないでしょうか。ただ、ジンに関しては、ボタニカルの好みなど審査員によって価値観に差があるようで、若干のバラつきを感じます。
    焼酎部門は、焼酎業界の評価基準と、洋酒飲みがおいしいと思う味との間に、まだまだ開きがあるようです。焼酎も、ジャパニーズウイスキーのように世界で評価されるように後押しするのが、TWSCの役割ではないかと考えています」

    ――― 2022年の受賞結果についてはどう思われますか?

    「二次審査では、1等賞を決めるのが目的です。一次はお酒そのものに点数をつける絶対評価ですが、二次は順位を決める相対評価と言えるでしょう。私の場合はテイスティングで順位を先に決め、次に点数を割り振る方法をとっています。
    ベスト・オブ・ザ・ベストの発案には私も関わっているので、シングルモルト、焼酎だけでなく、ブレンデッド、ジャパニーズジンと受賞カテゴリーが広がったことは嬉しいですね。
    2022年はシングルモルト部門で2連覇していたカバランを抑えて、ザ・スコッチモルトウイスキー・ソサエティのボトルがベスト・オブ・ザ・ベストに輝きました。これを機会にオフィシャルボトルを含め、スコッチの出品がさらに増えることを期待しています。
    焼酎部門は奄美の黒糖焼酎が、芋・米・麦・泡盛など他のカテゴリーを抑えて一昨年、昨年とベスト・オブ・ザ・ベストに輝きました。今年は26度以上と25度以下の部に分けたため、新たな展開も予想されましたが、最終的には黒糖が両方を制しました。これらの結果を踏まえて、世界で評価される焼酎の風味を探っていけると良いですね」

    ――― TWSC2023において注目していることはありますか?

    「日本でもクラフト蒸留所が増えているので、出品も増えてくるでしょう。焼酎部門では、今、日本酒の蔵が製造している酒粕焼酎が注目されています。泡盛も瓶熟の魅力が評価され始めています。幅広いスピリッツが出品されるようになり、TWSCがより良いスピリッツのあり方を模索する場になればと思います」

    文=馬越ありさ

    原田 邦博

    PROFILE

    1951年東京生まれ。42年間のマスコミ勤務を卒業して自由人に。ウイスキーの魅力に取りつかれ約30年。いわゆる「特級ウイスキー探し」にも参戦し全国の酒店を巡る。購入数はモルト、ブレンデッド合わせて500本以上。これと並行して各地の著名なバーを訪れ47都道府県を制覇、日本列島の北から南まで馴染みの店がある。旧スコ文研発足当初からの会員で、「一般代表」として実行委員会に加わる。

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