東京ウイスキー&スピリッツコンペティション
  • 概要
  • 概 要

    日本のウイスキー愛好家、
    スピリッツ愛好家の深い知識、情熱をもって
    世界のウイスキーおよびスピリッツを品評し、
    高品質なウイスキーとスピリッツを
    国内外に広く知っていただくこと

TWSC実行委員長 ご挨拶

【洋酒部門について】
東京オリンピック直前にスタートしたのが、この「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション」、通称T WSCでした。初開催は2019年。その年は6月に授賞式を開くこともできましたが、翌20 年の第2回からは新型コロナの感染拡大で、会場審査も授賞式も開くことができませんでした。東京オリンピックも開催が1年遅れて2021年の開催。それも無観客で行われたのは周知の事実です。世界中が新型コロナに翻弄されましたが、その間にもウイスキー、ジンといったスピリッツは世界的にも販売量が伸び、空前のウイスキーブーム、ジンブームを巻き起こしています。その勢いはとどまることを知らず、ウイスキーの蒸留所はこの2~3年で10 倍近くまで数が増えました。ジンについても同様で、その正確な数は誰にも分かりません。実行委員会では毎回新しい賞を創設するなど、チャレンジを続けてきましたが、さらなる進化・深化を目指して新しいことにも取り組んでいこうと思っています。

【焼酎部門について】
2020年に初めて東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)の焼酎部門の審査を行いました。インバウンドで日本を訪れる外国の方に、日本の“ 国酒”である焼酎・泡盛を知ってもらうにはどうしたらよいのか。その想いでスタートしたTWSCの焼酎部門でしたが、2020年の第1回からコロナ禍に見舞われ、審査はすべてリモート審査に、そしてインバウンドも減ってしまいました。それでも、この焼酎部門は年々出品数も増え、1200本以上にまで成長しました。これは海外のコンペも含め、焼酎・泡盛としては最多の出品数となっています。焼酎・泡盛が国の内外を問わず多くの人に飲まれるよう、このコンペがその一助になればと願っています。

【ジャパングランプリについて】
近年ジャパニーズウイスキーのクラフト蒸留所の創設が相次ぎ、2020年には30ヵ所だった蒸留所が、現在(2024年9月現在)は110を超える勢いとなっています。それらの多くはコロナ禍の2020年から2023年頃に誕生した蒸留所で、日本洋酒酒造組合が定める3年熟成の基準をクリアしてきています。今後、そうした蒸留所の3年熟成以上の新商品が続々とリリースされることが予想され、さらに蒸留所によっては3年未満のニューメイク、ニューボーンをリリースするところも増えてくると考えられます。
そうした現状を踏まえ、TWSCでは、今年からジャパニーズクラフトウイスキーにしぼったカテゴリーを新設し、それらの製品の審査を行っていきたいと思っています。そのことで少しでもクラフト蒸留所の製品を広く内外の一般消費者に知ってもらうことと同時に、造り手にとっての励み、一助になればとも思っています。また前述の3年熟成以外に新たにニューメイク、ニューボーンウイスキーを定義し、それらもカテゴリーとして独立させることにしました。それに伴って審査方法も従来のリモート審査(一次)に加え、対面での審査も行い、その年のグランプリ賞を決めていく方針です。

目指す出品数は2,000アイテム。このTWSCが新興メーカー、造り手の寄り処、指針となることができればと考えています。ぜひご協力、出品のほどよろしくお願い申し上げます

TWSC実行委員長、ウイスキー文化研究所代表土屋守

  • 土屋守
  • 土屋 守 PROFILE

    1954年新潟県佐渡生まれ。 学習院大学文学部卒。週刊誌記者を経て1987年に渡英。取材で行ったスコットランドで初めてスコッチのシングルモルトと出会い、スコッチにのめり込む。帰国後はウイスキー評論家として活躍し、98年にはハイランド・ディスティラーズ社より「世界のウイスキーライター5人」の一人に選ばれる。2014年9月から2015年3月に放送されたNHK朝の連続テレビ小説「マッサン」では、ウイスキー考証として監修を務めた。『完全版シングルモルトスコッチ大全』『ブレンデッドウィスキー大全』(小学館)、『竹鶴政孝とウイスキー』(東京書籍)、『ウイスキー完全バイブル』(ナツメ社)、『ビジネス教養としてのウイスキー なぜ今、高級ウイスキーが2億円で売れるのか』(KADOKAWA)、『人生を豊かにしたい人のためのウイスキー』(マイナビ出版)など著書多数。隔月刊誌『Whisky Galore』の編集長を務める。

<洋酒部門> 開催概要

審査対象 日本国内で流通しているウイスキー、スピリッツの他、世界中のあらゆる蒸留酒
審査員 バーテンダー、酒類製造業(メーカー)、酒類販売業(酒販店)、酒類輸入業(インポーター)、ウイスキーコニサー資格保有者(マスター・オブ・ウイスキー、ウイスキーレクチャラー)、ウイスキーガロアテイスター、酒類業界ジャーナリスト、洋酒に関わる各協会関係者など
審査日程
  • ◆一次審査時期[リモート審査]:
    1月~2月
  • ◆二次審査時期[リモート審査]:
    3月~4月
結果発表時期 4月~5月
授賞式時期 7月~8月

<焼酎部門> 開催概要

審査対象 単式蒸留焼酎(本格焼酎、泡盛)および連続式蒸留焼酎(焼酎甲類)
国内外問わず、市場にて販売しているものに限る。
※スピリッツ、リキュール表記のボトルは洋酒部門にて審査。
審査員 バーテンダー、酒類製造業(メーカー)、酒類販売業(酒販店)、酒類輸入業(インポーター)、ウイスキーコニサー資格保有者(マスター・オブ・ウイスキー、ウイスキーレクチャラー)、ウイスキーガロアテイスター、焼酎を専門とする飲食店、酒類業界ジャーナリスト、洋酒と焼酎に関わる各協会関係者など(のべ100名を予定)。
審査日程
  • ◆一次審査時期[リモート審査]:
    1月~2月
  • ◆二次審査時期[リモート審査]:
    3月~4月
結果発表時期 4月~5月
授賞式時期 7月~8月

<ジャパングランプリ> 開催概要

審査対象

日本国内で製造されている下記に該当するウイスキー・ニューメイク・ニューボーン

● 1日の仕込み量が麦芽2トン以内(1トン仕込み2回、あるいは2トンを1回など、麦芽以外の穀物を使う場合はその総量が2トン)

● 2025年4月末時点で発売されている(限定商品・完売商品も可)

● 日本洋酒酒造組合が定めた、ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準を満たしているウイスキー

  • 1.原材料…原材料は、麦芽、穀類、日本国内で採水された水に限ること。なお、麦芽は必ず使用しなければならない。

  • 2.製造…糖化、発酵、蒸留は、日本国内の蒸留所で行うこと。なお、蒸留の際の留出時のアルコール分は 95 度未満とする。

  • 3.貯蔵…内容量700リットル以下の木製樽に詰め、当該詰めた日の翌日から起算して 3 年以上日本国内において貯蔵すること。

  • 4.瓶詰…日本国内において容器詰めし、充填時のアルコール分は40度以上であること。

  • 5.その他…色調の微調整のためのカラメルの使用を認める。

●ジャパニーズニューボーンスピリッツ(熟成3年未満)・・・「樽熟成3年未満のウイスキー」のことで、その他の条件は上記の「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」と同じです。

●ジャパニーズニューメイクスピリッツ(旧名称:ニューポット)・・・「樽熟成前、またはタンク貯蔵の無色透明のウイスキー」のことで、その他の条件は上記の「ウイスキーにおけるジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」と同じです。

審査員 バーテンダー、酒類製造業(メーカー)、酒類販売業(酒販店)、酒類輸入業(インポーター)、ウイスキーコニサー資格保有者(マスター・オブ・ウイスキー、ウイスキーレクチャラー)、ウイスキーガロアテイスター、焼酎を専門とする飲食店、酒類業界ジャーナリスト、洋酒と焼酎に関わる各協会関係者など。
審査日程
  • ◆一次審査時期[リモート審査]:
    1月~2月
  • ◆二次審査時期[リモート審査/対面形式の審査会]:
    3月~4月
結果発表時期 4月~5月
授賞式時期 7月~8月

審査方法

リモート形式の一次審査と、リモート形式または審査会形式の二次審査の2段階審査で行います。

  • 一次審査 [リモート審査]
    1. 評価を依頼する出品ボトルを小瓶分けしたものと指定のテイスティンググラスなどを一式として梱包し、各審査員宛に送付します。このとき、1人の審査員に担当いただくボトルは30~40アイテム。1アイテムに対しては8~10名程度が審査します。
    2. 審査員は事前に解説動画※を見ながら共通のサンプルをテイスティングし、審査基準のすり合わせを行います、その後、ブラインドテイスティングにて審査を行い、①アロマ②フレーバー③総合(バランス・フィニッシュ)の3つの観点から100点満点で評価を行います。
      ※TWSC2022の解説動画は本ページ下部にて公開しています。
    3. 全ての得点を集計し、簡単な統計処理を行ったものが、各アイテムの採点結果となります。銀賞と銅賞はこの段階で決定され、最高金賞と金賞の候補については二次審査に送られます。審査員は洋酒部門では250名、焼酎部門では100名を予定しています。
  • 二次審査 [リモート審査]
    1.二次審査では、一次審査の上位アイテムが審査対象となります。評価を依頼する出品ボトルを小瓶分けしたものと指定のテイスティンググラスなどを一式として梱包し、各審査員宛に送付します。このとき、1人の審査員に担当いただくボトルは10~40アイテム。1アイテムに対しては10~15名程度が審査します。

    2.全ての得点を集計し、統計処理を行ったものが各アイテムの採点結果となります。二次審査で最も点数が高いアイテムが特別賞の「BEST OF THE BEST」を受賞します。