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審査員
山地 真人
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洋酒部門
山地 真人
ウイスキープロフェッショナル/ウイスキーレクチャラー
TWSC審査の前後で、仕事やプライベート上での新しい気づきや変化はありますか
改めてと言う事ではありませんが、最新リリースのボトルであったり、新しい取組みのボトル、所有者が変わった蒸留所等は意識して飲むようにしています。
ブラインド審査時の感想や、心がけたことをお聞かせください
審査は自分自身への挑戦でもあり、充実した経験となりました。気をつけた点としては、審査は午前中の決まった時間帯に行い、事前の食事には香りや刺激の強くないものを食べるように心がけました。1品あたりの割り当て時間を計測して、審査時間に偏りが出ないようにもしました。
結果発表後に受賞ボトルを購入、または飲食店などで飲まれましたか?またその時に感じたエピソードをお聞かせください
以前から保有しているボトルを除いては、受賞結果を見て改めて購入、又は飲食店で飲んだボトルはありませんが、先日のTWSCセミナーで試飲したデュワーズ・ダブルダブル21年はブレンデッドながら気づかされる点も多く、改めて購入して飲んでみたいと思っています。
TWSCに対して期待していること、今後の課題を聞かせてください
これから期待する事としては、TWSCの世界規模での認知とコンペ自体の評価の確立だと思います。それには時間がかかると思いますので、今後継続して開催することは大前提として、どのような審査方法で、どのような人達が審査をしているのかを、いかに分かりやすくメディア等で発信する事ができるかが重要かと思います。コンペには3つの視点があると思います。1つは評価者としての視点で、我々日本人が世界のウイスキー・スピリッツをどのように評価したのかということ。2つめは出品者がどのように評価されたのかという視点。3つめは前述の2つの視点を評価する消費者の視点です。これは例えばウイスキーを飲み慣れていない方でも、TWSCの受賞結果をボトル購入の際の指標としてもらったり、また、実際にそれを飲んで美味しいと感じたのであれば、よりTWSC自体の評価と認知が上がることも考えられます。しかし、最高金賞として評価されたボトルのほとんどは既に販売していないか、されていても極めて入手困難なものとなっています。これはコンペの制度自体に問題がある訳ではないのですが、実際の状況としてそういう事になっているのもまた事実です。この状況は消費者視点から見れば、一部のコアな愛飲家と業界の馴れ合い事、あるいは自己満足として見られかねない事でもあります。この状況が続けば、TWSCの評価を確立していく上で最も重要と思われる消費者視点から取り残されはしないかとの危惧も抱いています。私自身もこの問題について解決方法が見いだせているわけではありませんが、少なくとも皆様と共有するところから始められればと思います。