2021-08-12
ジャパニーズ【0141夜】輸出が絶好調のジャパニーズ
テレビ東京のワールド・ビジネス・サテライト(WBS)で、ジャパニーズウイスキーのことが取り上げられていた。このコロナ禍の中にあってもジャパニーズは好調で、特に海外輸出が伸び続けている。昨年の輸出総額は271億で、10年前の約10倍。それまで、1位だった清酒を抜いて、日本産酒類の第1位となっている。さらに輸出国もそれまで1位だったアメリカにかわって、初めて中国が第1位になっている。
国税庁が発表する毎月の数字を見ていると、この1~6月の上半期でその輸出額は260億円。前年同期比の198%で、ほぼ2倍に増えている。同じ蒸留酒である焼酎が7億5,000万円であるのとは対照的だ。ちなみに酒類合計では564億円で、ウイスキーが実にそのうちの46%を占めていることになる。このコロナ禍で国内消費は伸び悩んでいるが(マイナス10%ほど)、こと輸出に関しては絶好調といってもいい。
WBSで最初に取り上げられていたのは「山崎18年」だったが、驚いたことにこれが今、12万5,000円前後で取り引きされているという。それでも、あれば即売り切れという状態で、特に中国人バイヤーが買っているという。中国のジャパニーズウイスキーブームは、他のテレビ局やメディアでも度々取り上げられているが、WBSによると、今中国の富裕層の間では、この山崎18年を飲むことがステータスになっているのだとか。それにしても驚きの金額だが、WBSでは新しい蒸留所として、北海道のニセコ蒸溜所と、そして埼玉県羽生市の羽生蒸溜所も取り上げていた。
ニセコは新潟の八海醸造が今年創業した蒸留所で、秋には取材に行きたいと思っているが、埼玉の羽生についてはユニカスクという、樽の売り買いをする投機会社も紹介されていた。このことについては以前から聞いていたが、改めて報道されると興味深い。樽を投機対象とすることには違和感もあるが、9月にはこれも取材してみたいと思っている。
「山崎18年」はTWSC2021でも最高金賞に輝いた。第1回TWSC2021オンラインセミナー『最高金賞シングルモルト』のテイスティングアイテムにもなっているので、ご興味のある方はお早めに!