2021-07-13
ワールド【0124夜】TWSC2021でベスト・オブ・ザ・ベストに選ばれたのは
2019年に始まった「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)」では、国や地域を越えたシングルモルトのナンバーワンを決める「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を、選出してきた。2019年の第1回は、スコッチのグレンファークラスのブラック・ジョージ・ラベルが、並みいる強豪をおさえてナンバーワンに選ばれたが、2020年の第2回では台湾のカバラン蒸留所の「ソリスト・ヴィーニョバリック」が選ばれた。台湾のカバラン蒸留所が創業したのは2006年3月のこと。ソリストとはシングルカスクのカスクストレングスのことで、ヴィーニョバリックはポルトガルの赤ワイン樽で熟成させたウイスキーだったが、今年の第3回TWSCで選ばれたのは、同じカバランの「10周年アニバーサリー・スカイゴールドワインカスク」だった。
10周年は創業からではなく、カバランが初めてシングルモルトをリリースした2008年12月6日から数えて10周年のこと。これを記念して、10年後の2018年12月6日にリリースされたのが、このスカイゴールドワインカスクだった。実はこの時スカイゴールドとアースシルバーの2種類が販売されたが、当初これは、それぞれ「ポイヤックカスク」「マルゴーカスク」と呼ばれていた。どちらもフランス・ボルドー地方のワインの銘醸地で、シャトー名は明かされていなかったが、グランヴァンのワイナリーと言っていたので、世界中で大注目になった。ボルドーのグランヴァンでポイヤックとマルゴーといえば、それはもう4つしかない。マルゴーはシャトーマルゴーのみで、ポイヤックはラフィットかラトゥールか、ムートンロートシルトしかない。そのいずれであっても、スゴイとしか言いようがないのだ…。
今回、これがスカイゴールド、アースシルバーと名称を変えてリリースされたが、中身は変わっていない。ナンバーワンに選ばれたスカイゴールドは、つまりボルドーのポイヤックの3つのシャトーの、どれかの赤ワイン樽で熟成させた珠玉のウイスキーだったのだ。
TWSC2021でベスト・オブ・ザ・ベストを受賞した「カバラン 10周年アニバーサリー スカイゴールドワインカスク」。こちらは、本日申し込みを開始した第1回TWSC2021オンラインセミナーのアイテムにもなっているので、ご興味のある方はぜひ↓