2021-01-12
スコッチ【0049夜】カローデンの勇士が缶ハイボールとなって登場
日本の企業が買収した、スコッチ第1号の蒸留所がハイランドのトマーティンで、そのトマーティンがウナギの養殖をやっていたというのは、以前紹介したことがある(0044)。今回は、そのトマーティンがセブン&アイ限定で出しているブレンデッドウイスキーの「レジェンダリースコット」と、それをハイボールにした、缶ハイボールの話である。
レジェンダリースコットというのは「伝説のスコットランド人」という意味で、これは1746年のカローデンの戦いにジャコバイトとして参戦した、ジリーズ・マクビーンのことだという。マクビーンは身長6フィート4インチ(約190㎝)の大男で、トマーティン村の近くで、パブを営んでいた。カローデンの戦いでは、12人の敵を倒したというが、自身も命を落としてしまった。しかし、その勇猛な戦いは、後世まで伝説として語り継がれることになったのだ。
そのマクビーンにちなんだのが、トマーティンのレジェンダリースコットで、これはトマーティンのスモーキーな原酒をメインに、多彩なモルトとグレーンをブレンドしたもの。本格的な味わいでありながら、1000円前後という、バツグンの値頃感で人気を博している。ちなみにトマーティンの仕込水は、オルタ・ナ・フリスという小川の水で、これはゲール語で『自由の小川』の意味。近くにはカローデンの戦いの後、ジャコバイトの勇士が別れの盃をくみ交した、その名も別れの丘があり、自由の小川は、イングランドからの独立、自由を願って付けられた名前だったのだろう。
今回、これを日本でハイボールにし、それをRTD缶にしたのが、国分の「スコッチウイスキーハイボール レジェンダリースコット350ml」である。これで1缶168円というから、驚きのコストパフォーマンスだ。スコッチのハイボール缶にはキリンディアジオのホワイトホースの缶ハイがあるが、この2つを飲み比べてみるのも楽しいかもしれない。
「レジェンダリースコット」のボトルと、缶ハイボール。カローデンの戦いの詳細については、0029で紹介している。 一覧ページに戻る